語りたがり

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日本代表の忖度サッカーについて思うこと

(注)自分はサッカーには詳しくありません。あくまでFIFAが定めたルールに基づいて、日本代表が行った忖度サッカーについて述べます。

 

 

 

 

 

久しぶりのブログ更新ですがポケモンのことではありません。

と言うより最近ほぼポケモンできてないのですが、、

 

 

 

 

 

 

今回はサッカーW杯、予選リーグの日本VSポーランド戦で、日本が後半の終盤に行った時間稼ぎについてです。

 

 

 

 

 

この件については賛否分かれていて、ツイッターや海外メディアも様々に報道されています。

 

 

 

まず前提として、この件は賛否分かれて良いと思っています。当然です。

今まで日本代表はこういった行為はしてきませんでした。FIFAも、負けているチームが時間稼ぎを行うのは前例がないとコメントしています。

前例がないことに意見が分かれるのは当然のことです。

 

 

 

 

 

その上で、自分の意見としては、この試合およびW杯自体をどう捉えるかによって、是非が分かれると考えています。

 

 

 

それは、「エンターテイメント」と、「勝負」です。

 

 

 

 

試合後、本田圭佑選手は、サッカーはエンターテイメントでもあるから、観ている方にとってつまらない試合になってしまったのは申し訳ないと述べた上で、西野監督の采配を支持する立場を取りました。

他の選手も概ね同じように、観ている方にとってはつまらない試合にはなったが、勝負の世界とはこういうことであるという意見が多かったです。

 

まさしくその通りであると思います。

 

 

 

あの場面、状況を改めて整理すると、試合は最終盤で、日本とセネガルが1点ビハインドでした。

 

そして、

①このまま両試合が終わる→フェアプレーポイント(これまでの試合の累積イエローカード数)の差で日本が予選突破

 

②日本が負け、セネガルが同点or勝利→日本予選敗退

 

③日本が同点or逆転勝利→セネガル戦の結果に関わらず、日本予選突破

 

という状況だった訳です。

この場面で西野監督は、この3パターンの中で「勝負」に勝つ上で最も可能性が高いのは①であると判断し、そのまま時間を稼いでゲームを終わらせるという判断に至りました。

 

ただそれ以外の何事でもない。

西野監督は「勝負」に勝つ上で最善の策はこれであると判断し、見事その賭けに勝った。

 

 

一つ問題というか、反感を買う要因であるのは、その賭けが他力本願でしかなかったという点です。

 

セネガルが追いつかないということのみに頼り切った賭けであったことは、見ていてどうなのかなとは思いました。

 

 

 

しかしあの状況、あの場面で、日本がパワープレーを仕掛けてカウンターから失点する可能性、セネガルがパワープレーを仕掛けて点を取れる可能性を冷静に判断した結果、前者の方が確率が高いと判断した。その結果そうなったのだから西野監督の賭けが勝ちであったということです。

 

 

 

そんなの結果論でしかないと言えばそれまでですが、勝負の世界においては結果が全てです。

何より、まだW杯に出場して20年しか経っていない、その中で決勝トーナメントに進出できたのは2回だけ、FIFAランクや大会前の散々な有様を踏まえると、過程に拘りつつ結果も出すというような、文字通りの美しい戦い方が出来るチームではない。

それは何より日本代表のメンバーと、監督が一番わかっているはずだから、汚いと言われようが勝ちにこだわった。

 

もしセネガルが追いついて敗退すれば、今とは比べ物にならないくらいの批判や、中傷を受けるリスクも背負った上であの決断をした、西野監督の英断を自分は素直に讃えたいのです。

 

 

 

 

しかし、これを「エンターテイメント」という側面から見るのなら、批判されて当然のことでしょう。

特に現地で観戦していたサポーターの怒りは最もです。

負けに行くために時間を稼ぐなどという行為を見せられた訳ですからね。

 

 

 

しかし、先ほども言ったように、今の日本代表はこの両面を高いレベルで両立できるようなチームではない。

そもそも大会前は敗退確実などと国内でも揶揄されていたのだから、決勝トーナメントに進出できた事自体奇跡に近いとすら考えています。

 

 

 

それに、この試合一つで全てが決まったわけではありません。

予選リーグは総当たり、3試合の積み重ねがあったからこそ。

コロンビアに負けていたら、セネガルに負けていたら、この試合の前に敗退が決まっていたかもしれない。

 

 

たかが1試合の、しかも終盤の数十分間だけで、今までの試合全てを批判するような物言いは、それは違うと言わざるを得ません。

 

 

こんな試合してて決勝トーナメントで勝てるわけがない。

それでいいじゃないですか。元々そういう下馬評のチーム。

トーナメントは一発勝負。何があるか分からないですし。

 

 

 

あとこの場面のことをセネガルと比較して、最後まで攻めたセネガルを棚に上げて日本を批判してる人がいますが、それは完全にお門違いです。

あの場面、セネガルは点を取らなければ敗退するわけですから、何としても点を取りに行くのは当然。

日本は点を取らなくても勝てる可能性があるが、点を取りに行って相手に追加点を許せば敗退する。そういう難しい状況での判断を強いられた。

 

 

 

 

 

サッカーや、全てのスポーツの国際大会において、エンターテイメントの側面でしか捉えていない人は沢山いると思います。その姿勢を否定するつもりはありません。

 

 

 

 

 

しかし、国の威信を背負い、勝利に向けて泥臭く、我武者羅にプレイする、そういう姿勢にもドラマはあると僕は思います。

 

 

 

 

ポーランド戦における勝ち負けというのは、W杯の大会全体から捉えれば一つのパーツでしかない。

コロンビア戦、セネガル戦と全て揃って日本代表は一つの大きな勝利を掴んだ。

 

 

 

それは、どんな批判も受け入れるというリスクを背負った上で、日本が最も突破する可能性が高い策を冷静に判断し、実行した西野監督と、選手たちの覚悟があってこそ成せたものであると、僕は思っています。